今回の記事では以前作成した自衛隊仕様の「陸戦型ジム」「ガンタンク初期型」を使用して
【モビルスールが配備された陸上自衛隊の基地】をジオラマで作成していきます。
コンクリートやアスファルト、地面などの表現方法テクニックの解説もしています。
メジャーなマテリアル解説もしていますのでこの記事をご覧いただいてジオラマつくりのヒントになれば幸いです。
アイディアをまとめてイメージをつくる
ガンプラなどのキットを組むのとは違い、ジオラマは決まった形、決まった材料もありません。
庭先に落ちている葉っぱや土だって立派なマテリアルになります。
どういう状況で、どんな人たちがいて、どんな場所なのか。
ジオラマを作成する方を「ジオラマ作家」と呼称するくらいですので
自分の中のストーリーをどう伝えるのか構成をイメージします。
配置図をかいてみる
一通り妄想ができたら頭の中のイメージを書き出してみます。
今回の作品は自衛隊の基地ということにしているので、実際の駐屯地などの航空写真などを参考にしながら配置を考えます。
この配置図通りに作ってしまうとかなり巨大な作品になってしまうので、枠に収まるところを切り取ります。
ジオラマの土台作り
何はともあれ、まずは「土台」が無ければ始まりません。
今回私が使用したのは100円ショップで購入したコルクボードです。
この上にスタイロフォームやスチレンボードを配置していきますが、コルクの強度に問題はありませんでした。
大まかなレイアウトづくり
土台のサイズが決まれば、そこに合わせてスタイロフォーム、スチレンボードなどで路面や建物の大まかなレイアウトを整えます。
形になってくると当初の予定とは違うことがしたくなり、色々と変更点がでてくるのもジオラマの醍醐味でしょうか。
あとは一つずつ作り込んでいくだけです。
使用する基本素材について
スタイロフォーム
ジオラマ作成について調べていると頻繁に登場するスタイロフォーム。
元は住宅用の断熱材として普及した商品です。軽量で加工がしやすいことからジオラマ作家さんの間でも広く使われています。
通常の発泡スチロールよりも密度が高く切断した際のカスもあまり気になりません。
接着については木工ボンドを塗布すれば大概の大きさは接着できます。(大きいものは竹串などでパーツ同士を貫通させておくと安心)(一部の瞬間接着剤などはスタイロフォームを溶かしてしまうため非推奨)
スチレンボード
こちらもジオラマ作成には欠かせないマテリアル。
一般的には建築模型などで両面に紙が貼ってあるタイプがよく使われています。
今回はタミヤさんの紙のついていないタイプを使用しています。
こちらの方がディティールを彫り込むのに向いているからですね。
塗装に関しては直接ラッカー系やエナメル系を塗ってしまうとスチレンボードが溶けてしまうので
ジェッソやモデリングペーストを下地に塗ってから水性アクリルなどで着色した方がベターです。
ジェッソ・モデリングペースト
アクリル系の下地材の画材として普及しています。本来はキャンバスの下地を平滑にしたり盛り付けることで表情を付けたりするものです。
今回は主にスチレンボードへの下地材として使用しています。
塗る事によってゴツゴツ?ボツボツ?としたテクスチャが得られるのとスチレンボードの保護にもなります。
路面(アスファルト)を作る
使用したのはタミヤのスチレンボード3㎜厚のもの
1・まずはタミヤアクリルの濃いグレー系を筆でベタ塗り
2・十分乾燥させたのち上の画像のように毛先の短い筆で少し薄いグレーを叩くように塗る
3・スパッタリング(筆で塗料をはじく)
4・白線はマスキングした上から綿棒で着色
5・デザインナイフで路面のクラックを表現
6・Mrウェザリングカラーで表情つけ
たったこれだけでリアルな路面が再現できます。
オマケで側溝を添えてあげるとよりリアルになりますね。
こちらの側溝もタミヤのスチレンボードで作成してます。
作り方も簡単で細く切ったスチレンボードに側溝の蓋をケガキ針で描くだけです。
凹んだ線にスミイレの要領で塗料を流すとそれっぽくなります。
ちなみに側溝の脇に生えてる草はスポンジの硬い部分をちぎって植えてます。
こんなのでもそれっぽく見えるのがジオラマの面白いところですね。
コンクリート表現
つづいてコンクリートの表現方法です。
こちらにもタミヤのスチレンボードを使用。
1・コンクリートの目地をケガキ針で描き込み
2・真鍮製の金属ブラシをボードに押し付けてコンクリートのテクスチャを表現
3・リキテックスのジェッソを筆塗り(下塗り)
4・タミヤアクリルの明灰色を筆でランダムに塗る
5・タミヤアクリルのニュートラルグレーをグラデーション吹き
6・Mrウェザリングカラー(マルチブラック)で表情つけ
7・デザインナイフ等でクラック表現
くどすぎると感じる場合は上からエアブラシでニュートラルグレイを部分的に吹けば調整可能です。
地面(土)の表現
地面(土)のテクスチャーを作ります。
材料:トイレットペーパー、重曹、パステル(粉末)、アクリル塗料、水溶きボンド
トイレットペーパーは細かく手でちぎり
パステルは100円ショップのスティック状のもをザルなどで粉末にします。
その他の材料を一緒に混ぜると
上の写真のようにペースト状になります。
必要箇所に塗りつけるように配置するとこんな感じ。
地面が半乾きになった状態で履帯のあとなどの表情をつけるとよりリアルになります。
ストラクチャー、情景小物類
より説得力を出すために様々な小物類を配置していきます。
メンテナンス用のクレーンを配置。
こちらは「1/144 RX-78F00 ガンダム&ガンダムドック」に付属したGドックの一部を改造してクレーンとして設置しています。
さすがに先端のフックはどこからも流用出来そうになかったので、パテとプラバンでスクラッチ。
塗装すればそれっぽく見えます。
他にもスケール感を強調するために人間を配置します。
トミーテックさんからでているザ人間シリーズ自衛隊の人々
こちらは鉄道模型(Nゲージ)用の1/150スケールですが、HGサイズのガンプラジオラマに使用しても違和感はありません。
配置するとスケール感がよくわかります。
まとめ
私としても今回初めて本格的?にジオラマに挑戦しました。
ガンプラとはまた違った面白さや奥深さがあり、これはこれで沼だなと感じた次第です。
ジオラマをつくるにあたって個人的に思った事ですが
あまり完ぺきを求めすぎない事が大切です。
じゃないといつまででも手を加えられてしまいます。(ガンプラも同じかもしれませんが)
今回の作品は2021年11月初旬から初めて約一か月で完成としました。
気が向いたまた手を入れて完成度を上げてみようと密かに思っています。
追記
今回は自衛隊の基地という設定ですが、ほかのキットを置き換えても良きです。
画像は08小隊のMSですがあまり違和感は感じませんね。
撮影に関しては自然光の中で撮影するとさらに臨場感が増します。
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